娘が「寮生活をしたい」と言い出した話|シングルファーザーが向き合う進路の自己決定
「寮のある高校に行きたい」
ある日の夕食後、娘が突然そう言いました。
正直、驚きました。まだ一緒にいられる時間がたくさんあると思っていたのに、娘のほうから「離れて暮らしたい」と言われるとは。
でも、その理由を聞いて、驚きより嬉しさが上回りました。
この記事では、
- 娘が寮生活に興味を持ったきっかけ
- FC今治高校 里山校という選択肢
- シングルファーザーとして「子どもの自己決定」にどう向き合うか
をお伝えします。
進路について考え始めたお子さんを持つ方にとって、少しでもヒントになれば嬉しいです。
「自分で決めて、自分で動ける人になりたい」
娘が寮生活を望む理由は、とてもシンプルでした。
「主体性を持って自律したい。自分のことは自分でできるようになりたい」
そんなことを、まっすぐな目で言うのです。
以前の記事でも書きましたが、私は子育てで「自己決定」を大切にしています。工藤勇一さんが提唱する3つの問いかけ――「どうしたの?」「あなたはどうしたい?」「私にできることはある?」を日常で意識してきました。
その積み重ねが、娘のこの言葉につながったのだと思います。
親が選んだ道ではなく、自分で選んだ道を歩きたい。その想いを聞いて、「ああ、この子は自分で考えて動けるようになってきたんだな」と感じました。
無人島プログラムでの変化
娘の中にこうした想いが芽生えた大きなきっかけのひとつが、しまなみ野外学校の無人島プログラムへの参加でした。
以前の旅行の記事でも少し触れましたが、娘は自ら応募を決め、作文やビデオ面接にも取り組みました。
約2週間、電気もガスも水道もない無人島で仲間と過ごす。火を起こし、食料を確保し、寝る場所を自分たちで整える。普段なら当たり前のことが、全部自分の手にかかっている環境です。
しまなみ野外学校は、FC今治を運営する株式会社今治.夢スポーツの教育事業として活動している団体で、「冒険する・チャレンジする・体験する」をテーマに、子どもたちの生きる力を育むプログラムを提供しています。
帰ってきた娘は、やっぱり変わっていました。
以前は「どうしたらいい?」と聞いてくることが多かったのに、「こうしたいんだけど、どう思う?」と自分の考えを先に伝えてくるようになったのです。
些細な変化に見えるかもしれません。でも、親としてはその違いがすごく大きく感じられました。
FC今治高校 里山校に興味を持っている
そんな娘が進学先として興味を持っているのが、FC今治高校 里山校です。
2024年に開校したこの学校は、サッカー元日本代表監督の岡田武史さんが学園長を務めています。
里山校の特徴は以下のとおりです。
- 学科授業は最低限にとどめ、それ以外の時間を「探究」に充てている
- 定期試験がない
- 教員は「先生」ではなく「コーチ」と呼ばれ、生徒と対等に学び合う関係
- 各界の第一人者が授業に関わり、「日本一出会いの多い学校」を目指している
- 自然と共生しながら「キャプテンシップを持った人材」を育てる理念
娘がこの学校に惹かれている理由を聞くと、「自分で考える時間がたくさんあるところ」「いろんな大人に出会えるところ」「自然の中で学べるところ」だと言います。
しまなみ野外学校での無人島体験と、見事につながっていると感じました。
シングルファーザーとして思うこと
正直に言えば、寂しさがないわけではありません。
シングルファーザーとして娘と二人三脚で歩んできた日々。朝の支度も、晩ごはんも、休日の旅行も、ずっと二人でやってきました。
その相棒が、自分から「離れて暮らしたい」と言っている。
心配も尽きません。ちゃんとご飯を食べるだろうか、体調を崩したらどうするか、友人関係で悩んだときにそばにいてあげられない。
でも、それ以上に強く感じているのは、娘の成長への喜びです。
以前の記事でも書きましたが、私が子育てで意識しているのは「自己決定」させること。最終ラインでサポートしつつも、一歩引いて見守ること。
進路という人生の大きな選択を、娘が自分の意思で考えている。
これこそが、私がずっと願ってきたことだと気づきました。
まだ決めたわけではないけれど
もちろん、まだ最終的に決めたわけではありません。
これからオープンスクールに参加したり、他の学校も見たりしながら、娘と一緒にじっくり考えていきたいと思っています。
ただ一つ、大切にしたいのは、「最後は娘自身が決める」ということ。
どんな選択をしても、「自分で決めた」という事実が、きっと娘の力になるはずです。
親にできるのは、子どもが自分の足で歩き出そうとしているとき、その背中をそっと押してあげることだけ。
寂しさは正直ありますが、それは娘がちゃんと成長している証拠なのだと、自分に言い聞かせています。
まとめ
娘との進路の話を通じて感じたことをまとめます。
- 娘が寮生活を望んだ理由は「主体性を持って自律したい」という想いから
- しまなみ野外学校の無人島プログラムでの体験が、自分で考え行動する力を育てた
- FC今治高校 里山校の「探究重視」「対等な関係」という教育方針が娘の価値観と合っている
- 親として大切なのは、子どもの「自己決定」を信じて見守ること
進路に悩む時期のお子さんをお持ちの方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。
「あなたはどうしたい?」――この一言から、お子さんとの進路の会話を始めてみてはいかがでしょうか。
